今日、午後2時から、蒲田にあるmicsおおたで、NPO法人地球対話ラボ主催の
「島の小学校と震災~東松島市立宮戸小学校 宮﨑先生のお話を聞く会~」が開催されました。
地球対話ラボの皆さんは、今年2月に宮戸小学校の子どもたちと、ブータンのゲドゥ小学校とをスカイプでつないでの対話活動をなさったことがご縁で、今回の講演会が行われました。
宮戸島は、東松島市本土と橋1本でつながった島で、小学校はその中で高台に位置しています。
震災当日は、29人の在校生のうち、1年生3人が帰宅後だったにもかかわらず、全員が無事だったそうです。
また、島の970人の住民のうち900人以上が、すぐに小学校に避難し、漁師をしている保護者のアドバイスで、残っている生徒も島民も、学校から動かずにいたために、難を逃れたということでした。
しかし、14mに達した津波は、校庭のフェンスぎりぎりまで押し寄せたそうです。
また、津波により、本土とつながる橋も50㎝の段差ができて、通行ができなくなり、一時孤立してしまいました。
そんな中で、地域のつながりの強さもあり、地域住民と教職員が協力しながら、一部避難所を存続したまま、1ヶ月後の4月21日に学校を再開したそうです。
島にある4つの浜(=地域)のうち、3つが壊滅的な被害を受け、残る一つも床上までの津波が押し寄せたそうです。
このような、被災状況の中で、ストレスがたまり始め、少人数でおっとりと仲良くすごしてきていた子どもたちの間にもトラブルが発生するようになりました。
宮﨑先生は、2年生の担任をなさっていますが、専攻が図画工作です。
そこで、絵画創作活動を通して、子どもたちの心を励ます活動を始められました。
宮戸島復興プロジェクトC(C=チルドレン)と名付けられたその取り組みは、3つの段階プを踏んで、行われました。
第一段階は、個人の思いを大切にするそれぞれの希望する「10年後の希望の絵」の政策。
第二段階では、自分だけでなく大人も笑顔になってもらおうという考え方での「親子創作活動」
そして第三段階では未来への希望を共同制作で一つの壁画にする活動が行われました。ブログ冒頭にあるのが、その絵のレプリカです。
この絵は、子どもたちだけでなく、保護者や地域の方たちにも、希望を与える存在になっているそうです。
一人ひとりの自発を待つ大人の姿勢や、子どもたちに任せることの大切さなど、震災復興という場面だけではない、現在の教育の在り方に向けた問いかけを受けたような気がします。
今年も、地球対話ラボの方々のコーディネートで、宮戸小学校の子どもたちは、スマトラ沖地震で津波被害を受けたインドネシア・アチェ州の小学生との対話を行うそうです。
この体験も、共感と同時に、子どもたちの世界を広げ、自信を生み出すものになるのだろうと期待しています。