図書情報 「NPO!?なんのため だれのため」


これから、2ヶ月に一度、こらぼ大森情報交流室Ⅰで所蔵している本のご紹介をします。

 こらぼ大森情報交流室Ⅰでは、市民活動を始めようとする方や、活動を活発にしたいと考えているNPO団体の方などをサポートしています。その方たちの参考になるよう、140冊余りの図書と、中間支援組織の発行する雑誌、ならびに企業が毎年発行しているCSR(企業の社会的責任)および環境に関する報告書を所蔵しています。これらの図書の大半は貸し出しを行っていて、雑誌とCSR報告書のみ、情報交流室内で閲覧いただいています。

 NPO関係の図書は、設立に関するハウツーから、組織運営に関するものまで、多岐にわたっています。また、ボランティアに取り組む方へのアドバイスや、コミュニティービジネス、環境、福祉に関係する本などもそろえています。

その中で、今回は NPO!?なんのため、だれのため」という本をご紹介します。

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2007年刊行の、少し古い本ですが、『「NPOとまちづくり」現場からの本音トーク』という副題が示す内容は、まだ過去のことにはできない問題を提起しています。JC(日本青年会議所)を母体とする財団法人まちづくり市民財団が、1999年から、2006年までに発行した政策研究レポート『まちづくりと市民参加』に掲載された対談を再構成してまとめたものです。対談者は、日本NPOセンターの山岡義典氏や、せんだい・みやぎNPOセンターの加藤哲夫氏など、NPO法策定やNPO活動の基礎づくりに深く関わっている方たちです。

一般的に、阪神淡路大震災が発生し、多くのボランティアが活動した1995年をボランティア元年と位置づけ、現在のNPO活動の基点であるという考え方が主流です。しかし、本書では、それ以前から存在したさまざまな市民活動のしっかりとした潮流の上に、現在のNPO活動が出現したというNPO前史から語られます。その上で、現在のようにNPO団体が多数出現するきっかけを作った、阪神淡路大震災における市民活動とボラティア活動の展開に関して、当時の現場とそれらが生み出した状況を語ります。そして、現在、なおNPO活動を続ける上での、大きな課題である、行政・企業・地縁組織との関係性の構築に関しての話題が続きます。

これらの対談のなかでは、日本のNPOの抱える脆弱性や、地に足の着いていない危うさなどが指摘されています。また、行政・企業・地縁組織がそれぞれに抱える課題も見せられます。それらのニーズと向き合うことによって、NPOはその存在意義を強められ、組織としての信頼性を増し、活動も定着していくのではないでしょうか?

311日の震災以降の市民活動の動向は、16年前の阪神淡路、ならびにその後の経済情勢等も踏まえて、さらに広がりをみせています。しかも、これからの活動の継続にその真価が問われるものと考えます。本書で取り上げられている地方行政内部の理解の乏しさや、地縁組織との文化の違いを相互に認識する努力など、乗り越えるべきハードルはまだ取り除かれてはいないと思います。しかし、今回の体験によって否応なくもたらされた協働の現場が、そのハードルを低くしていくだろうとも期待します。そうであればなおさら、今、市民活動を行う人たちが、「自分たち自身の何をなすべきか?」=「なんのため、だれのため」を再確認するときでもあるのではないでしょうか?現在NPO活動に取り組んでいる皆さんにも、震災をきっかけに、これから、ボランティア市民活動を始めようという方にも、この本を読んでいただくことをお勧めします。

こらぼ大森情報交流室Ⅰの本の借り方

貸し出し期間は1ヶ月、備え付けの「貸出簿」に必要事項を記入してください。

貸出冊数に制限はありません。

大田区区民活動支援施設大森「こらぼ大森」

情報交流室Ⅰ:03-5753-6560

NPOマネジメント~理事の3つの役割~


情報交流室Ⅰの新居彩子です。

[E:new]NPO掲示板の情報を更新しました!

毎月、情報誌「NPOマネジメント」の中から記事をご紹介しています。

今月のテーマは・・・

理事の3つの役割

です。

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4月から事業年度がスタートしたNPO法人は、

5~6月にかけて総会を開催する時期です。

この機会に、理事や事務局の役割を再確認してみてはいかがでしょうか?

こらぼ大森2階の情報交流室では、NPOの運営に役立つ様々な情報をそろえています。

運営相談なども行っていますので、お気軽にお立ち寄り下さい。

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今すぐ実践に役立つ「こらぼ講座」


こんにちは! こらぼ大森 情報交流室の新居彩子です。

情報交流室Ⅰでは、区民活動をしている方々にすぐに役立つ実践力を身につけて頂けるよう、

「こらぼ講座」を年に3~4回開催しています。

区民活動やNPO活動は、楽しさや充実感、やりがいを味わえる一方で、

活動を継続していくのは大変なことです。

組織の運営、資金の工面、人材の育成など、活動が広がれば広がるほど仕事も増え、

様々なスキルや能力が求められるようになります。

大田区内には、活動をこれから始めようとしている方や、すでに始められている方、

法人化をして事業を展開している方など、

様々な段階で活躍しておられる方がたくさんいらっしゃいます。

それぞれの活動の中で、

実際に必要なスキルや知識を学べる場を提供しているのが「こらぼ講座」です。

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平成21年度からスタートして、毎年3~4講座を実施してきました。

春から夏にかけては組織づくりや運営、マネジメントのこと、

秋には広報のコツやテクニック、冬は経理や会計についてなど、

区民活動をしていく上でなくてはならない情報を、

活動シーズンに合わせて提供しています。

○平成21年度

・1歩前進するNPO活動の秘訣~法人化で区民活動をレベルアップ!~(西川正さん)

・「人を集める」講座とチラシの作り方(牟田静香さん)

・経理 まずは1歩(遠藤誠さん)

○平成22年度

・成功する考えグセを身につける!(庄嶋孝広さん)

・行列ができる!講座とチラシの作り方(牟田静香さん)

・クリックするだけ!超カンタン会計ワザ(遠藤誠さん)

・自分でつくる!NPO決算書と助成金攻略法(遠藤誠さん)

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講師陣は、NPOや市民活動で活躍しながら実績を残している実力者ばかり。

経験者ならではの本音トークやノウハウがたくさん詰まっています。

これまで多くの方々に受講していただきましたが、

実践に役立つ講座として高い評価を受けてきました。

また、講座と連動して、情報交流室での相談や区民活動情報の提供など、

講座が終わった後も様々な形で活動をサポートさせていただいています。

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●平成23年度

・4月12日(火) まだ間に合う!スタートアップ助成「伝わる申請書のコツ」

[E:soon] 6月25日(土)13:00~15:30 @こらぼ大森

笑った!泣いた!経験者の本音トークセッション『楽しくつながる協働のコツ』

・9月 伝わる「プレゼン力」を身につける!

・11~12月 初心者のためのNPO会計講座「超カンタン会計ワザ」

今年も、注目の講座が目白押し!

どの講座も、「今すぐ実践に役立つ」ということを目標としていますので、

活動の中で困ったとき、スキルや知識が必要なとき、

ぜひ「こらぼ講座」をご活用下さい!

大田区区民活動支援施設大森「こらぼ大森」

情報交流室Ⅰ:03-5753-6560